2022年度 学習駆動コースについて

本サイトは,SecHack365の公式ページである
https://sechack365.nict.go.jp/
にある,学習駆動コースの説明に対して補足している, 学習駆動コースの詳細説明ページです.
SecHack365への応募は,上記サイトから行います.(このページからは行えません)
応募を希望する場合は,上記サイトの申し込みフォームから申し込みしてください.

2022年度のSecHack365では,私(坂井)は「学習駆動コース」というコースで トレーナーをやらせていただきます.

■ 学習駆動コースとは

新しいアイディアは,未知の分野を学習したときに,既知の知識との組合せで生まれ ます.
基本はものづくりですが,それに加えて,そうした学習(付加学習)もプラスした コースです.

  1. コース紹介

  2. 育成過程

  3. どんな人におすすめしますか?

(補足)

「学習→開発」というコースではなく, 「開発」に「+α」として付加学習を行う,というコースです. つまり「開発+学習」というコースです.

開発をメインとしたコースですので,まずは作りたいものがあり, それを自律的に作っていけることが必要です.
作るために足りないことは何か,何を勉強すればいいかが自分でわかり, 何が必要かを自分で考えて実践していけることが必要です.

開発に加えて,さらに付加学習を行います.
付加学習のテーマは各自で考えていただきますが,例えばOSを作ってみるときに, あえてネットワークの勉強もしてみる,といったようなものです.
また付加学習は,教科書的なものでなく,手を動かす内容で考えていただきます.

なお付加学習はあくまで「試しに他分野の勉強もしてみる」というものであり,その 結果を無理に開発に結びつける必要はありませんし,付加学習から無理にアイディア を出して採り入れる必要もありません.
まずは作りたいものを作ることを優先し,付加学習はそれに対するオプション的な 学習です.
結果的に,付加学習したことは開発には直接的には役に立たず, となっても構いません. (勉強とはそうしたものですので)

(注意)

やれることや方針は,ゼミによって異なります.
必ずゼミごとの説明を熟読し,そのゼミでやりたいことができるか, ゼミの方針は自分に合っているかを考えた上で, どのゼミに応募するかを検討してください.

付加学習は「作ってみたいものはあるが,作るために何をすればいいかが 自分ではわからないので,作りかたを教えてもらう」というものではありません.
「作ることにさらに加えて,他分野などを付加的に勉強することで,知識の組合せを 増やして新たなものづくりのアイディアが出るようにする」ということを目指します.
もちろん,作りたいものを作るための学習をしていただくのは構いませんが,付加学習 としてそれとは別に,別分野の学習をしていただきます.

なお付加学習をどの程度行うかは,各ゼミごとの判断になります.
(各ゼミの担当トレーナーの判断で,行わない場合もあります)

■ 5つのゼミを開講します

本コースでは5つのゼミを開講します.

応募時には参加したいゼミを選択していただき,ゼミに対して応募していただきます.

各ゼミの詳細,応募方法について,詳細はゼミの説明を参照してください.

■ 自宅での勉強と開発について

学習駆動コースでは,まずものづくりをしていただきます.
つまり「開発」をしていただきます.

また付加学習をする場合や,さらに作るためになんらかの知識の修得が必要ならば そうした知識を勉強していただくことも必要となります.
つまり「学習」をしていただきます.

やりかたとしては,いきなり開発から始めても構いません.
また「作りながら学びたい」というかたは,やはりいきなり開発から始めて, 並行して勉強もする,というやりかたでもかまいません.
「勉強はやりたいときにやりたい」というかたは,まずは開発をどんどん進めて, モチベーションが出たときに勉強する,というやりかたでもかまいません.
もちろん「作り始める前に,まずは付加学習をして知識を広げたい」というかたは, そのようなやりかたでもかまいません.

ただし注意として,この「開発」や「学習」は,トレーナーが講義などをして 手とり足とり教えるわけではありません.

SecHack365では,自宅での作業がメインになります.
主なコミュニケーションはネットワーク越しに,リモートで行います.

なので,基本的には自分で自宅で,自律的に勉強や開発をしていただきます.
必要に応じて,オンラインで学習やものづくりの誘導やサポートをします.

勉強は,単なる座学や読書ではなく
「こういうことを試してみる」「試しにこれこれを作ってみる」
というような,実験やサンプル作成といった演習ベースでできればと思います.

実際には「勉強」と「開発」の工程が明確に分かれているのではなく, 実験や簡単なサンプル作成などを繰り返しているうちに, それが徐々にものづくりになっていくというような連続した感じになるといいかと 思います.

勉強することで,作りたいもののアイディアなどは,自然と出てくるものです.
なので実際には,実験やサンプル作成などを勉強として繰り返していたら, だんだん作りたいものができてきたので,じゃあ実験で作ったサンプルを拡張して 本格的に作ってみるか,みたいな流れになるといいかと思います.

■ 応募について

応募の際には,以下のようなことをたくさん書いてアピールしてください.

基本として,加点法で判断します.
多く書くことにより「文章が長過ぎる」「文章がまとまっていない」 「内容が重複している」「無駄なことを書いている」「文章が冗長だ」 などとして減点するようなことはありません.

また,たとえば今まで作ったものやコンテストへの応募について, 「作ろうとしたが失敗した」「未完成だった」「コンテストに応募したが落ちた」 というようなことによる減点も,ありません.失敗として減点するのではなく, それだけ手を動かしたというアピールとして判断します.

「文章が洗練されていない」「誤字脱字がある」などによる減点もありません.

つまりアピールをいっぱい書いて,得をすることはあっても,損をすることは ありません.
自身がアピールしたいことを思い付くままにいっぱい書いて,アピールしてください.
内容で判断しますので,体裁を整えたり文章を洗練させることよりも,アピールを たくさん書くことを優先して考えてください.

■ グループについて

勉強や開発を進めていく上で,もしかしたら他の参加者と組んで, グループを作って開発したい,ということになるかもしれません.

グループに関しては,お互いに組みたいという要望や組むメリットがある上で自発的に 組むならば,基本的にOKで考えています.

また勉強や開発を進めていく途中で個々の状況を見て,こういうふうにグループを 組んでみたら面白いのではないかなど,トレーナーから提案や誘導をする可能性も あります.

ただもちろんそうした提案や誘導をしたとしても,必ずしもグループを組んで やらなければいけないということはありません. (「組んでください」と強制することは,ありません)

また組むとしても,組んだら絶対それで続けてもらうというものでもなく, 試しにそうしてみて,まああまりしっくりこなければまた元に戻って個別にやっても 構いません.

グループとして共同開発することにした場合,共同開発として開発テーマを持って 共同で開発するが,それとは別に個人で開発していたものも,それはそれで継続して 開発するというように,並行して両方やっても構いません.