FreeBSD/NetBSDが起動するブータブルCD-ROMの作成

(BSD magazineNo.10(2001/12))

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「FreeBSD/NetBSDが起動するブータブルCD-ROM」 というのはCD-ROMブートで利用できる FreeBSD, NetBSD 環境のことで, 俗に「LiveCD」などと呼ばれるものだ. Linuxではわりと昔からあるようだが, FreeBSDでは(今でこそ,何種類かあるようだが)当時は無かったように思う. (残念ながらよく知らないのだけど,NetBSDは現在ではどうなのだろうか?不明) とくにX環境が起動して,netscape や Acrobat Reader なども利用可能というのは, 当時は(自分でいうのもなんだが)なかなか新鋭的だったように思う. また NetBSD に関してもほとんど同じ手順で作成できるというのも特筆に値する (と自画自賛している).実際に自分のPCで作成するときは, FreeBSD用CD-ROMとNetBSD用CD-ROMを同じPCで同時に作成している. (ちなみにこれを始めたころのぼくは LiveCD というものは知らず, CD-ROMから起動してメモリディスクで動作するというアイディアは 純粋にオリジナルなのだが,後に調べたら LiveCD という言葉がすでにあって がっくりした覚えがある)

用途としては,ハードディスクへのインストールが不要なのでFreeBSDを気軽に試せる, HDDのトラブルにより起動不可能になった場合のレスキューCDとして使える, 一時的に FreeBSD マシンを(HDDへのインストール無しで)作成できる, FreeBSD環境のサンプルをCDとして配布できる (たとえば gnome 環境や KDE の環境,開発環境などを,サンプルCDなどで配布可能), といったものがある. とくにHDDへのインストールが不要な点は強力で, 出張先や他人の家で FreeBSD マシンを一時的に作成することができるということだ.

まだまだOSの知識が無い(今もだけど)ときにやったことなので, 本当に試行錯誤の連続で,まともに起動して使えたときには感動したものだ. /etcの下をいろいろいじって実験したり,/etcの下のスクリプトをいろいろ読んだり, 何度も何度もインストールしなおして実験したり, 何ヵ月も苦労したし時間もかかったが,勉強にもなったし,面白かった.

で,BSD magazine のほうで記事を執筆する機会がいただけたので書いたのがこの記事. このホームページの 「FreeBSD/NetBSDが起動するブータブルCD-ROM」 がベースとなっており,さらに詳しく加筆した内容になっている.

BSD magazine で勉強したことは数多い. とくにカーネル内部やプログラミングに関する記事は,非常にためになった. 残念ながら BSD magazine は休刊となってしまったが,感謝,感謝である. 記事を書くことで多少の恩返しにはなっただろうか.


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